もくじ
これから暖かくなり、お出かけする機会も増え、外遊びを楽しむ中で、一つだけ知っておいてほしい病気があります。
それが「SFTS(重症熱性血小板減少症)」です。
近年日本で広がりを見せている非常に危険性の高い病気になります。
「難しい名前だな」と思うかもしれませんが、この病気は「ペットから人にもうつる」非常に重要な感染症です。
愛犬・愛猫、そしてあなた自身を守るために、正しい知識を身につけましょう。
犬と猫のSFTS(重症熱性血小板減少症)とは
どうやって感染するの?
SFTSはマダニが媒介するウイルスにより引き起こされる感染症です。
このウイルスの感染経路は主に2つあります。
マダニという寄生虫の一種に咬まれることで感染
感染している動物からの接触により感染
マダニ

人にも感染するので注意しよう!
SFTSウイルスは、感染した犬や猫の血液や唾液などの体液を通じて人にもうつることがあります。そのため、愛犬や愛猫がSFTSを発症した場合は、飼い主や獣医師も慎重に対応することが大切です。
猫の人獣共通感染症(ズーノーシス)はここでも解説しています。
SFTSの症状〜重症化すると死亡することも〜
初期症状は嘔吐や下痢
感染すると1,2週間後に症状が出始めるといわれています。具体的な症状としては嘔吐、下痢、発熱、活動性の低下などが見られます。
重症化すると?
黄疸(白目や耳、皮膚の粘膜等の色が黄色になってしまう)や血小板の減少などの症状が見られます。
血小板の減少といわれてもイマイチ、ピンとこないかもしれません。血小板の減少は血液そのものが少ない状態を表す貧血とは異なり、血液の成分の中の血小板が特に減少することを指します。この血小板の主な働きとしては傷からの出血を止めるというとても大事な働きがありますが、血小板が著しく減少している場合、わずかな傷だけでも出血が止まらず、血が外部へと流れ続けることになります。
死亡のリスク〜猫は致死率が高い〜
SFTSは致死率が高い病気です。
犬や人に比べて猫の方が高い傾向にあり、SFTSにかかった猫の約6割が命を落としています。
初期症状が見られたら、すぐに動物病院につれていきましょう。
SFTSの治療法

治療は一般的に対症療法になります。
つまり、原因となるウイルスを減らす治療ではなく、ウイルスにより引き起こされた症状を和らげる治療がメインになります。
具体的には嘔吐や下痢が認められる場合には嘔吐止めや下痢止めを、発熱には解熱鎮痛剤を、また血小板の減少に対しては輸血などの治療をします。
SFTSの予防〜マダニに咬まれないためにすること〜
ノミ・マダニ駆虫薬の投与
マダニの付着を防ぐために定期的に動物病院で処方される「ノミ・マダニ駆除薬」を投与しましょう。
スポットタイプ(首元に垂らす)や、飲み薬などがあります。
草むらに入らないようにしよう
マダニに咬まれることで感染するため、マダニが生息しやすい草むらなどにペットが行ってしまわないようにしましょう。
また、マダニは顔や耳、脇等を狙うことが多いため、散歩後に顔回りを中心にマダニがついていないか確認することも重要な予防策の一つです。

おすすめのペット保険
ペットは人間より4倍から7倍のスピードで成長していると言われています。
成長のスピードが速いため、たった1日で、症状が急激に悪化してしまうことも!?
また、ペットには人間と違って公的な健康保険制度がなく病気やケガの診療費は、飼い主さまの全額自己負担となってしまいます。
「ペットは言葉で伝えることが出来ません」
ペットの何気ない変化を見逃さず、動物病院へ足を運んでいただき、ケガや病気の早期発見・早期治療につながりますよう、ペット保険をお役立てください。

監修者プロフィール
獣医師 R・H
麻布大学獣医学部獣医学科卒業。
大学の研修医を経て、夜間救急動物病院で様々な動物の診療に従事。
麻酔科で勤務していた際、重病の動物たちを目の当たりにし予防医療の大切さを痛感しました。
自身の獣医学の知識と経験をもとにペットを飼育している人たちに向けて正しい情報を伝えていきたいです。

